当地名人が再び匠の技を発揮だ。菊地孝平は今年4月の鳴門マスターズチャンピオンで大会初出場V。1号艇で臨んだ優勝戦はインからコンマ02とただ一人、コンマ0台の踏み込みで速攻Vを飾ってみせた。
ボート界トップレベルのスタート力を誇る〝若き名人〟は当地G1を2Vと水面相性も良好。2016年6月の63周年は予選トップ通過から準優、優勝戦ともに逃げ快勝。文句なしの王道Vだったが、その8走全てがコンマ0台スタートという菊地らしさを存分に発揮したシリーズだった。
今年も9年連続となるグランプリ(住之江)出場を決めており、堂々主役候補として参戦。当地マスターズチャンピオン覇者が初日ドリームはもちろんシリーズを掌握する。
一昨年の四国地区選手権の借りを返すー。片岡雅裕は2022年8月の浜名湖・ボートレースメモリアルで悲願のSG初Vを飾ると、昨年11月の三国チャレンジカップでもV。2年連続でSG優勝を挙げて、香川支部のエースの座に上り詰めた。
今年は地元の大一番だった8月のまるがめ・ボートレースメモリアルで優出4着。今や四国を代表する選手に成長したが、地元・まるがめでも鳴門でもG1以上のレースで優勝しておらず、何としてもタイトルをつかみたいところ。また鳴門では優勝戦1号艇で2着に敗れた22年の四国地区選手権のリベンジという〝宿題〟もある。
プライベートではサーフィンが趣味。鳴門の荒波を乗りこなして頂点に立つ!
ファンの期待に応えるー。そんな覚悟と責任感を背負って走るのみだ。峰竜太は昨年、10月の蒲郡ボートレースダービーでSG復帰即V。SG6冠(G1は19V)の〝トップレーサー〟が改めてそのすごさと存在の大きさを証明した。
今年はSG優勝こそ手が届いていないが、G1は2V。5月の多摩川オールスターではファン投票1位に返り咲き、「(今まで以上に)責任感を持ってやらないといけない。ツラい部分もあるけど、それが僕の存在意義。傲慢さとかも出しながら戦っていかないといけない」。
鳴門は2020年7月のオーシャンカップでSGV。〝メモリアル水面〟で最高の結果を出して、住之江グランプリへ大きな弾みをつける。
最高峰の舞台へ向けて流れを作る。今年は2月の地元蒲郡開催の東海地区選で自身14回目のG1Vを飾ると、その後も11月の多摩川70周年(3着)を含めてG1で4優出、SGは6月の尼崎オーシャンカップ(3着)、9月のまるがめメモリアル(6着)と記念戦線での活躍が際立ち、グランプリ出場を次節に控えている。
ここ鳴門は2012年の59周年で当地G1初優勝を決めて、21年の68周年も制したG1で2Vを誇る得意水面。前回大会の70周年でも優出4着と好相性ぶりを発揮した。
このあと続く大一番の舞台で最高の結果を出すためにも、グランプリ2Vを含むSG10冠の巧みなテクニックを大いに発揮して当地G1で3V目を飾ってみせる。
地元周年Vへ機は熟した。昨年はキャリアハイとなる年間8回の優勝を達成し、うち、4月の宮島69周年記念でデビュー11年6カ月目で初のG1優勝を2コースまくりの豪快技で成し遂げると、続く5月の児島71周年で早くも2つめのタイトルを獲得。いきなりG1連続優勝の大技でその名を大いにアピールした。
今年も3月の尼崎71周年で、G1で3回目の優勝を飾り、8月の芦屋72周年でも6強入り(5着)と好調そのもの。ここ鳴門は全24場で最多の11回の優勝歴があるが、一般戦なら目下、5節連続で優勝中の離れ業をみせている。
持ち味の攻撃力と勝負強さが生かせる誰よりも知り尽くした水面なら、悲願の地元初タイトル奪取へ、全身全霊を注ぐ。
地元のエースとして負けられない戦いだ。後に〝銀河系軍団〟と呼ばれる85期でデビューし、1走目でいきなり1着。さらにG1初優勝、SG初戴冠も登録番号4000番台で一番乗りを決めるなど数々の記録を作ってスター軍団を牽引してきた。
そんな田村も円熟味を増すマスターズ世代に突入。それでも地元鳴門の絶対エースとして君臨し続けて、常に先頭を突っ走っている。今大会は2019年の66周年で悲願の初優勝を飾ったが、一昨年の69周年、昨年の70周年と連続で優出中(ともに6着)。狙うは当然、2度目の地元周年覇者の称号。
今年2月にはまるがめ開催の地区選を制して3度目の〝四国チャンプ〟に輝き、10月のびわこG2で優出6着とモチベーションも向上しているなら、当地20回目、そして5回目の鳴門G1Vを果たすだけだ。